【AutoCAD】ダイナミックブロックまとめ記事10選 について図面がダウンロードできない不具合を修正しました。

P&ID図面から材料集計を自動化するには?【プラントエンジニア向け】

この記事の難易度

大量のP&ID(フローシート)を作図した後に図面から部品や材料を手作業で数量を数えたことはありませんか?そんなときに自動で集計できればなぁと思うときってありますよね?

集計作業を自動化をするための対処法は、①AutoCAD P&IDを活用すること②ダイナミックブロックを活用することです。

調達のための材料集計作業が自動化できれば設計工数を大幅に削減できて利益率が上がります

そこで今回は設計工数を削減したいプラントエンジニア向けP&ID図面から材料を集計する方法について解説します!

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P&IDについて

まずは本題に入る前にP&IDについておさらいをします。

P&IDは”Process And Instrument Diagram”の略のことで、工場の設備設計をするときに使われる図面のことです。

P&IDとは?

配管がポンプやタンクなどの機器にどう繋がっているか?」だったり「計装機器がどんな信号を飛ばして、どんな制御をしているのか?」などを表しています。

P&IDはプラントエンジニアにとっては最も大事な設計図です。

シンボル

引用元:wondershare

P&IDにはバルブや計装機器など様々なパーツで構成されています。これらをわかりやすくシンボル化して図面へ配置していきます。

 

P&IDの例

P&IDは例えば配管と機器とのつながりを表しています。

どこからどんな流体がやってきて、どこの配管を通って流れるのかを表せます。

 

機器や計器についてです。どこの機器ノズルに配管が通っているかを表しています。

また、液面計の位置や制御方法なども詳細に書かれています。

この図面では液面が上がりすぎた時と下がりすぎた時にアラームを出すように設定しています。

 

流れの制御方法をお客様やエンジニアリング会社が設計をして、バルブやレジューサーを適切な位置に入れていきます。

バルブやレジューサーなど正確に設計していくことも大事です。エンジニアリング会社は設計に加えて、バルブなどを調達しなければいけません

 

P&IDから材料を集計

プラントエンジニアは設計したP&IDを基に、バルブやレジューサーなどを集計して調達をします。

調達をする際はP&IDを確認しながら「種類」「サイズ」「材質」「接続」などをチェックしてひとつひとつ数えていかなければいけません。

図面枚数が少なかったり、集計個数が少なければ大変ではありません。

ですが、実際は複雑な図面で集計対象が数千個以上を超えることはザラです。

 

材料集計作業の流れ

プラントエンジニアの材料集計作業について説明します。

  1. P&ID図面をすべて印刷して、蛍光ペンなどを使って手作業で集計
  2. 仕様を確認した状態で数量を正しく数える
  3. 集計後にお客様へ見積を提出。打ち合わせのたびに図面の修正


図面の修正が終わったらまた印刷をして、集計作業を行います・・・

もし自動化ができたら・・・

もし集計作業を自動化できたらこれまで行っていた手作業をしなくてよくなり、業務を素早く正確に行えます

集計作業の自動化で設計工数を削減できればプロジェクトの利益率が上がります

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P&ID材料集計作業を自動化

P&IDの材料集計作業を自動化するための解決策は2つあります。

1つ目はAutoCAD P&IDの活用、2つ目はダイナミックブロックの活用です。

解決策1:AutoCAD P&IDを活用

自動化に向けた1つ目の対策はAutoCAD P&IDを利用することです。

AutoCAD P&IDとは、Autodesk社が提供しているPlant 3Dというソフトに入っている機能です

 

AutoCAD P&IDはAutoCADと操作性は少し異なりますが、同じような画面で操作ができます。

AutoCAD P&IDで作成した配管内にバルブレジューサなどを挿入すると「サイズ」「材質」「流体名」「接続」などの情報が自動で入ります。

また、集計したい材料のデータが種類ごとにデータ化ができます。

Excelファイルへ書き出せるので集計作業はすぐにできてしまいます。

 

解決策2:AutoCADでダイナミックブロックを活用

2つ目の対策はAutoCADやAutoCAD LTのダイナミックブロックを利用することです。

ダイナミックブロックを使ってバルブなどに情報を与えていくと、「データ書き出し」で自動集計が行えます。

【AutoCAD】データ書き出しをわかりやすく解説 【AutoCAD】データ書き出しをわかりやすく解説

データ書き出し」に関して過去の記事で解説しているので、わからない方は以下を参照してください。

バルブの種類は非常に多いので、ひとつずつダイナミックブロックを作るのは非常に大変ですよね?

ですが、「可視性」を使って情報を切り替えれば種類について判別できそうです。

可視性」に関して過去の記事で解説しているので、わからない方は以下を参照してください。

【AutoCAD中級者向け】ダイナミックブロックの可視性をわかりやすく解説

次回からはダイナミックブロックでバルブに可視性を適用し、材料集計に必要な情報を追加して自動集計ができるようにしていきます!

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まとめ

今回はプラントエンジニア向けに「P&IDについて」と「P&ID図面から材料を集計する方法」について説明しました。

  • P&IDは配管と機器とのつながりなどを表したフローシートのこと
  • 材料集計作業を自動化できればプロジェクトの工数を削減できる(利益率向上)
  • 自動化のためには①AutoCAD P&ID②ダイナミックブロックを活用する

プラント設備を設計するためにP&ID(Process and Instrument Diagram)という図面を作成します。

P&IDとは配管経路や機器情報、計装機器の繋がりなどを表しているフローシートのことで、プラントエンジニアにとって必須の図面です。

プラントエンジニアは設計だけでなく、材料(バルブやレジューサー)などの調達をしなくてはなりません。

一般的に材料調達をするにはP&ID図面から仕様ごとに数量を手作業で数えなければなりません。

ですが、材料集計作業が自動化できれば設計工数が大幅に削減できて利益率が上がります

自動化をするためには対処法が2つあり、①AutoCAD P&IDを活用すること②従来のダイナミックブロックを活用することです。

次回の記事ではバルブに可視性を適用し材料集計ができるようにしていきます。

以上、Kotaroでした。

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