この記事の難易度
AutoCADで長時間作業していると目が疲れて集中できないなぁと思うときってありますよね?
完全に目の疲れをとることはできませんが、少しでも目の負荷を下げるのは「作図画面の背景色の変更」がおすすめです。
作図画面は黒色にすると目への負荷が下げられます。ところが、AutoCADの初期状態では背景色は純粋な黒ではありません。
そこで、今回はAutoCADで「作図画面の背景色を変更する方法」について解説します!
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初期の背景色について

私は昔CADオペレーター業務をしていたことがあります。1日8時間以上パソコンと”にらめっこ”だったので業務中に目が疲れて痛くなっていました。
次の章で詳しく説明しますが、画面の色が黒に近いほど目への負担が下がります。
上の図はAutoCADで背景色を設定していないときの画面です。ぱっと見黒のようですが、初期状態の背景色は実は黒ではありません!
純粋な黒の方が目への負荷が抑えられるのですが、CADオペレーター業務をしていたときは設定をしておらず、目への負担が高くなっていました。
CADを長時間使って目が疲れてしまうと作図ミスや手直しの時間が発生したりと効率が悪くなってしまいます。なので少しでも目の負荷を下げるために画面の色を変更しましょう!
背景色の設定
ここから背景色の設定方法について説明をします。

①画面の左上にあるAと書かれた「AutoCADアイコン」をクリックします。
②画面下にある「オプション」を開きます。
オプションは今回紹介する画面の色設定以外にもファイルの保存先や、印刷設定などができます。設定項目が多くて混乱するかもしれませんが、説明通りに設定していただければ問題ないです!

③オプション画面を開いたら「表示」タブを選択します。
④赤枠で示してある「色」というボタンがあるので選択しましょう。

作図ウィンドウの色の設定画面が開きました。
コンテキストを「2Dモデル空間」、インターフェイス要素を「共通の背景色」とします。
(コンテキストは作図画面の種類のことです。3D画面の色を設定したい場合は「3D 平行投影」など必要に応じて変更してください。)
⑤色にあるタブを選択すると背景色を選択できます。初期状態は(33, 40, 48)となっており黒じゃなさそうです。今回は目の負荷を抑えるために黒にしたいので「Black」を選択しました。

色を「Black」へ変更すると下にあるプレビュー画面へ反映されました。純粋な黒になりました!
色が設定できたら「適用して閉じる」で作図画面へ戻りましょう。

作図画面へ戻ると背景色が純粋な黒に変更されました。変更前は少し白みがかっていましたが、背景色を「Black」へ変更することでくっきりとした黒になりました。
次になぜ背景色を黒にした方が目にやさしいのか説明をします。
先ほどは作図画面の背景色を黒に変更しました。ここではなぜ黒にして作業をした方がよいか解説します。
光の三原色について
光の三原色という言葉を知っているでしょうか?目に見える色というものはR(赤)、G(緑)、B(青)の3種類から構成されていることを言います。
つまり、RGBの光の強さで目に見える色が決まるということです。
目に見える色はRGBの色の強さの組み合わせで決まっていて、強さは0~255という値で表されます。

上の図は光の三原色を図示化したものになります。たとえばRとGが重なっている箇所は黄色っぽく見えたり、緑と青が重なっている箇所は水色っぽく見えます。
前の章で画面の初期状態は(33, 40, 48)と表されていましたが、これは( Rの強さ, Gの強さ, Bの強さ )のことを言っています。
RとGとBが同じ強さで重なっている領域は光の強さがそれぞれ最大なのでRGB=(255, 255, 255)です。上の図を見るとRGBが同じ強さで交わると白色になります。
RとGとBの光がない領域はどの色も発されていないのでRGB=(0, 0, 0)です。どの光も入っていないので、黒色になります。
光の強さの値が大きいほど目に入るエネルギー量も多くなります。なので、白色はRGB=(255, 255, 255)で最大なので目への負担が大きくなります。
一方で光の強さが小さいほど目に入るエネルギーの量が減ります。なので、RGB=(0, 0, 0)の黒色が最も目にやさしいです。
光の持つエネルギーについて(エネルギーが強い色は?)
先ほど黒色が最も目に負荷がかかりづらいことを説明をしましたが、RとGとBはどの色が目に悪いのでしょうか?光の持つエネルギー式から説明をします。

光の持つエネルギーは上の式で示されます。この式は光のエネルギーは波長に反比例するということを言っています。(hとcという記号がありますが、定数なので無視してます。)
波長とは色の種類によって決まっているパラメータのことです。RGBのそれぞれの波長を表にすると以下のようになります。

各色の波長は R(赤) > G(緑) > B(青) の順番で短くなっていきます。
光の持つエネルギーの式から波長が短いほどエネルギーが高くなるので、エネルギーはB(青) > G(緑) > R(赤) の順番で高くなります。
つまり青色は光のエネルギーが高く、目への負荷が高い色といえます。
ブルーライトカット眼鏡をかけよう
青色の光をなるべく目に通さないようにするにはブルーライトカット眼鏡をかけることをおすすめします。
私は普段裸眼で生活しているので、CADオペレーターとして働いていたときはブルーライトをもろに受けていました。当時は1日8時間以上パソコンと”にらめっこ”だったので業務中に目が疲れて痛かったです。
ところが、ブルーライト眼鏡をかけるようになってからは疲れ目になる時間が少なくなりました。
目が疲れてしまうと作図ミスや手直しの時間が発生したりと効率が悪くなってしまいます。目への負荷を下げてミスが少ない作図を目指しましょう!

今回は目の負荷を抑えるために作図画面の背景色を変更する方法について説明しました。
- 目への負荷が少ない黒色を作図画面の背景色にする
- 作図の際はブルーライトカット眼鏡着用がおすすめ
目への負荷が最も低い色は黒色です。なので作図画面を黒に設定することをおすすめします。
初期状態ではAutoCADの作図画面の色は黒ではないので設定をして目への負荷を減らしましょう!
光のエネルギーは波長に反比例します。波長は R(赤) > G(緑) > B(青) の順番で短くなるため、光のエネルギーはB(青) > G(緑) > R(赤) の順番で高くなります。
青色は光のエネルギーが高いので、目にかかる負荷も大きくなります。なので青色の光をなるべく目に入れないためにブルーライトカット眼鏡をかけることをおススメします。
作図画面の色を変えたりブルーライトカット眼鏡を使って目の疲れを少なくして作図の効率化を目指しましょう!
以上、Kotaroでした。