この記事の難易度
Navisworksで3Dモデルを確認しているときに、「簡単に視点を切り替えたい」「マウス操作だけではうまく方向を合わせられない」と感じたことはありませんか?
そんなときに便利なのが ビューキューブ です。
画面右上に表示される立方体型のツールを使えば、ワンクリックで直感的に視点を切り替えられます。
さらに、ビューキューブとあわせて理解しておきたいのが 投影モード(パースと直交投影) です。
この2つの違いを知ることで、プレゼンテーションや2D図面との比較など、シーンに合わせた最適な表示が可能になります。
この記事では、以下のポイントを図解イメージを交えながら詳しく解説します。
- ビューキューブの基本操作(面・辺・角の使い方、ホームビューへのリセット)
- パース(透視投影)と直交投影の違い
- 投影モードの切り替え手順
- 実務での使い分けと活用事例

Navisworksで効率よく3Dモデルを扱いたい方は
ビューキューブの基本と投影モードの使い分けをマスターしましょう!
Navisworksのビューキューブとは?
ビューキューブは、画面右上に表示される立方体型のナビゲーションツールです。
立方体の面や辺、角をクリックするだけで、モデルを直感的に操作できるのが特徴です。
- 面をクリック:正面・背面・上面・右側面などに切り替え
- 角をクリック:斜め45度の方向から表示
- 辺をクリック:斜め上から全体を見渡す視点に切り替え
また、ビューキューブをドラッグすることで、自由な角度へとスムーズに回転できます。

ビューキューブを使えば直感的に視点を切り替えられます!
マウス操作に慣れていない初心者の方は最初に覚えておくと非常に便利です。
ビューキューブの基本操作
ビューキューブの基本操作について解説します(そんなに難しくはありません。)
ビューキューブの各面をクリックすると、即座にその方向の視点に切り替わります。

- Front(前面)
- Back(後面)
- Top(上面)
- Bottom(下面)
- Left(左面)
- Right(右面)
建物全体の確認や、2D図面との比較を行う際に役立ちます。
ビューキューブの辺や角をクリックすると、斜め方向からモデルを確認できます。


建物の角からみたいときや、設備配管の立体的な交差を確認したいときに便利です。
ビューキューブには「ホームビュー」と呼ばれる初期視点が設定されています。

複雑に回転させて視点が分からなくなった場合でも、ホームボタンをクリックすればすぐに元の視点に戻せるため安心です。
投影モードについて
ビューキューブを使うなかでよくでてくるのが、投影モードについてです。
3D図面を確認するにあたって、以下の2種類のモード(パースと直交投影)の理解が必要です。
パースは、人間の目で見たように奥行きを表現するモードです。
遠くのものほど小さく見え、近くのものほど大きく表示されます。

- リアルな見え方に近い
- 建物内部の臨場感を体験できる
- クライアントへのプレゼンテーションに向いている
直交投影は、奥行きの縮小を行わずに表示するモードです。
どの距離にあるオブジェクトも同じ大きさで表示されるため、建築や設備の寸法確認に適しています。

- 平面図や立面図のように表示できる
- 2D図面との比較が容易
- 設計チェックや検図に役立つ
投影モードの切り替えについて
先ほど説明した「パース」と「直交投影」をどう切り替えるか解説します。
投影モードを切り替えるには、まずナビゲーションバーから選択モード(矢印のアイコン)を選びます(下図①)
※選択モードはCtrl+1
を入力してもOKです。
次にビューポイントタブを選択し、「パース」をクリックすると直交投影に切り替えられます(下図②)


※ウォークモードになると自動的にパースに切り替わるので注意してください!
これまでに説明してきた「パース」と「直交投影」の使い分けをまとめるとこんな感じになります↓
- パース(透視投影):
現実的な見え方。主にプレゼンや空間確認に使う。 - 直交投影:
正確な寸法や形状の比較に便利。設計・検図・干渉チェックに使う。
例えば、建物の完成イメージをお客さんや上司に見せる場合は「パース」、2D図面と位置関係を照らし合わせたい場合は「直交投影」を選ぶと効果的です。

「断面化を有効」にした状態で直交投影モードにすると上図のように2D図面(建築図や配管図)と比較ができるのでよく使います!

断面化を有効について詳しく知りたい方は過去の記事を参照ください。
まとめ|ビューキューブで効率的にモデルを確認しよう
今回は「【Navisworks活用術】ビューキューブの使い方|パースと直交投影の違いも徹底解説!」について解説しました。
・ビューキューブは画面右上に表示される立方体型のナビゲーションツール
→ 面・辺・角をクリックするだけで直感的に視点を切り替え可能
・ホームビューを設定しておけば、複雑な操作後もすぐに視点をリセットできる
・投影モードには「パース」と「直交投影」の2種類がある
パース:臨場感のある表示。プレゼンや内部空間の確認に最適
直交投影:寸法確認や2D図面比較に便利
・投影モードは「ビューポイントタブ」から切り替え可能
→ ウォークモード使用時は自動的にパースになる点に注意
Navisworksのビューキューブを使いこなすことで、プレゼンテーションの質向上から正確な検図作業まで幅広く対応可能になります。
特に初心者の方は、ビューキューブを活用して効率的に視点操作をマスターしてみてください!

以上、こたろーでした。