この記事の難易度
Navisworksをインストールしたばかりの方や、設定を初期状態のまま使っている方の中には、「オブジェクトを選択しても、小さな部材や最下層の要素ばかり選ばれてしまう」と不便に思ったことはありませんか?
これはNavisworksの「選択レベル」設定が「最終オブジェクト」になっているために起こる現象です。
最下層の細かいパーツが選ばれてしまい、モデル確認やオブジェクト非表示がスムーズに行えなくなります。
この記事では、そんな選択のストレスを解消するために「選択レベルの切り替え」について解説します。
- Navisworks初期設定で起きやすい「最下層オブジェクトが選ばれてしまう問題」の原因と対策
- オプションエディタから選択レベルを変更する手順
- 「画層」を選択するメリット
- ハイライトの色や透明度を調整する方法
- 実務で役立つ活用シーン

「小さい部材が選ばれて使いづらい…」と感じている方はぜひ参考にしてください!
選択モードで最下層ばかり選ばれる原因
Navisworksのナビゲーションバーから選択モードにチェックすると、3Dモデルで選択したオブジェクトは青色でハイライト表示されます。
デフォルトでは、最も細かい部材(壁や部品の一部)が優先的に選ばれます。

このままだとこんなシーンで困ります:
- 配管全体を選びたいのに、バルブやエルボの小部品しか選択できない
- 建築モデルで壁やフロアを選びたいのに、細かい要素が反応してしまう
Navisworksでは、オブジェクトを選択したときにどの階層の要素を選択するかを「選択レベル」で管理しています。
初期状態では最下層の一番小さな塊が選ばれるようになっているので設定を変えないと不便です↓
(選択ツリーで確認できます。)


選択モードや選択ツリーについて詳しく知りたい方は過去の記事を参照ください!
選択レベルを変更する手順
この現象を回避するには「オプションエディタ」で選択レベルを変更しましょう。
Navisworks画面左上の「N」アイコンをクリックして「オプション」を選択します。
するとオプションエディタが開きます。
次に左メニューの「インターフェース」>「選択」をクリックすると、「選択レベル」を変更できます↓

ここで選択レベルを「最終オブジェクト」から「画層」に変更しましょう。


細かすぎる要素ではなく上の階層が選択されるようになります!
「画層」に設定するメリット
選択レベルを「画層」に変えると、配管・壁・設備などまとまりのある単位で選択できるようになります。

- オブジェクトを探すときにクリックミスが減る
- 不要な部材を非表示にするときに効率的(1クリックで選択可)
- 操作が簡便になってレビューや打合せで説明するのが楽になる

私は配管モデルを扱うとき、この設定にしておくことで作業スピードが格段に上がりました。
ハイライト設定も変更して見やすくする
初期状態ではモデルを選択すると青色に表示されますが、やや見づらいときありますよね?
そんなときはハイライト表示から選択時の色や透明度を変更しましょう。

オプションエディタのハイライト表示から「色」と「ティントレベル(透明度)」が設定できます。
※ティントレベルは0で透明に、100で透明度がなく(ベタ塗り)表示されます。

今回は選択時の色を緑色に変更しました。これで背景や他の要素と区別しやすくなります↑

作図モデルが青色だと、どれが選択されているのかわからなくなるので
変更をおすすめします!
実務で役立つ活用シーン
選択レベルやハイライトの設定変更は、単なる見やすさ向上だけでなく、実務で大きな効果を発揮します。
- 1. 配管やダクトの非表示作業が効率化
細かい部材ではなく、配管全体をまとめて非表示にできる。 - 2. 干渉チェックの確認
問題のある部材単位で選択でき、不要な周囲の部品はまとめて非表示にできる。 - 3. レビュー・打合せでのプレゼン
小さな要素をいちいち選び直さなくても、大きな部材を一発で選択して強調できる。
まとめ|選択レベルを調整してNavisworksを快適に使おう
今回は「【Navisworks活用術】選択レベルを変更して小さなオブジェクトが選ばれる現象を回避する方法」を紹介しました。
・デフォルトの「最終オブジェクト」設定だと小さな要素ばかり選択されてしまう
・「オプションエディタ」から選択レベルを「画層」に切り替えるのがおすすめ
・ハイライトの色や透明度も変更でき、見やすさが向上する
・実務では非表示作業やレビューでの効率が格段に上がる

「選択が思うようにいかない…」と悩んでいる方は、まずこの設定を見直してみてください!
