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Navisworksで3Dモデルを確認しているときに、「人が現場に立ったときのサイズ感を知りたい」「配管や機器の高さが適切かどうかを実感的に確認したい」と思ったことはありませんか?
そんなときに便利なのが リアリズム機能 です。
この機能を使うと、Navisworksの画面内に人のモデル(第三者)を登場させることができ、ウォークモードで移動すると実際に人が歩いているような表示になります。
この記事では、以下のポイントを図解イメージを交えながら詳しく解説します。
- Navisworks「リアリズム」から第三者を導入する方法
- 人モデルの動作(ウォークモード・衝突・しゃがむの設定)
- 第三者モデルを活用するメリット(サイズ感の把握・安全性の確認)
- 実務での応用事例と便利な使い方
Navisworksのリアリズムとは?
リアリズムは、Navisworksの「ビューポイントタブ」に用意されている機能で、より現実的な空間体験を再現するためのモードです。

通常のウォークスルーでは視点だけが移動しますが、リアリズムから「第三者」を有効化すると、画面内に人のモデルが表示され、まるで人物が現場を歩いているように表示できます。

CAD上の3Dモデルに「人の存在感」を加えることで、空間の理解度が一気に高まります!
第三者を入れる方法
Navisworksでリアリズムから第三者を表示させましょう。
まずは、リボンから「ビューポイント」を選択、「リアリズム」をクリックし「第三者」にチェックを入れます。

すると、モデル内に人のモデルが表示されます。
デフォルトでは 男性作業員が画面内に出てくるはずです↓

この状態でウォークモードで移動操作を行うと、人モデルも一緒に動いてくれます。

まるで作業員が現場を歩いているように確認できますよ!
第三者モデルの動作と設定
第三者モデルをそのまま使っても問題ないのですが、設定を見直した方が便利なときがあります。
「第三者」のみを有効にしていると、壁や設備をすり抜けてしまうことがあります。
これは単なる表示モデルだからで、衝突判定が無効なためです。

貫通を避けるためには「衝突」設定が必要です。
リアリズムから「衝突」にチェックを入れると、壁や機器にぶつかったときに止まるようになります。
これにより、現実的な歩行シミュレーションが可能です↓

さらに「しゃがむ」にチェックを入れると自動的に屈み、低い配管や隙間を通過できるようになります。


これにより、「人が実際に通れるかどうか」の確認が簡単に行えます!
第三者モデルを活用するメリット
第三者モデルを入れることで、以下3つのメリットがあります。
実際の人の大きさをシミュレーションできるため、
- 配管の高さ
- 機器の操作盤の位置
- 点検通路の有効幅
など、現場に行かなくても大体のサイズ感が視覚的にわかります。
また、「衝突」「しゃがむ」を組み合わせることで、
- 人がぶつからずに通れるか?
- 点検スペースに身体が入るか?
- 天井高さが十分か?
といった 作業環境の安全性チェックに役立ちます。
クライアントや現場担当者への説明時に「人が歩いている様子」を見せられることで、完成後のイメージを共有しやすくなります。
これらを踏まえて以下のように実務で応用できます。
- プラント設備の点検経路確認
→ 第三者モデルを動かして、人が安全に配管の間を通れるかをシミュレーション。 - 建築現場での動線検討
→ 廊下幅やドア高さの確認に活用可能。 - 安全教育ツールとしての利用
→ 作業員がぶつかる可能性のある箇所を事前に体験し、危険ポイントを周知。 - バリアフリー設計の検討
→ 通路幅・段差・機器の操作高さが車椅子利用者や高齢者に適しているかを確認。

単なる「表示機能」ではなく、設計の検証や教育にも応用できるのが魅力です!
まとめ
今回は「【Navisworks活用術】リアリズムで第三者を導入する方法|人モデルで空間確認を効率化」について解説しました。
・リアリズムから「第三者」を有効化で人モデルを表示できる
- サイズ感の把握、安全性チェック、プレゼン効果がある
・第三者を入れてウォークモードで操作 → 人が歩くように動作
・衝突・しゃがむを設定 → 現実的なシミュレーションが可能
Navisworksの第三者モデルを活用することで、現場に行かなくても「人の視点」でモデルを確認できます。
設計検討からクライアント説明、安全教育まで幅広く活用できるため、ぜひ一度試してみてください。

以上、こたろーでした。